コウヤノマンネングサは大型の美しい苔で、鉢植えや苔ボトル、テラリウムなどでは樹木を表現するような使われ方をする苔でもあります。
苔に興味を持ち、苔のことを色々と調べていくうちにコウヤノマンネングサが、苔の仲間であることを知る人の方が断然多いと言えるほどコウヤノマンネングサは苔そのもののイメージを覆す苔とも言えます。
コウヤノマンネングサの特徴と好む環境
コウヤノマンネングサは見た目が一本一本独立して生長しているようにも見えますが、実は地下茎で繋がっており、黒褐色の仮根をつけた地下茎が地中を長く這い、ここから直立して茎を伸ばします。
そして生長しながら直立茎の基部は鱗状になり、上部で枝分かれをして葉をつけます。
コウヤノマンネングサに似た苔でフジノマンネングサがありますが、コウヤノマンネングサやフジノマンネングサのように大型で地上茎が立ち上がる苔では、シュートと呼ばれる新芽が、地面に隠れている地下茎の根元部分から出ます。
この新しいシュートは地面の下を長く伸びて地下茎状になり、春になると先端が立ち上がって新しい地上茎になります。
それぞれの地上茎は三年ほどは緑色を保って光合成を行いますが、それ以上に古くなると茶色に変色して役目を終えるようです。
このような増え方をする特徴からもわかるようにコウヤノマンネングサは地下茎を伸ばせるようなフカフカとした土壌を好み、特に山地の林の中の腐葉土上や、川沿いの林のようなやや湿気の多いところを好みます。
コウヤノマンネングサの育て方
コウヤノマンネングサは先にも述べたように地下茎で増えるので採取の際は地上茎のみではなく、出来るだけ地下茎も一緒に採取してくると良いでしょう。
用土には畑土をベースとして川砂と腐葉土を混ぜて、採取場所に近い土質にしてあげます。
特に腐葉土は保水性が高く、コウヤノマンネングサが好む湿度維持に向いているので必ず取り入れましょう。
高めの湿度を好むので用土が乾ききらないようなこまめな管理が必要です。湿度が低くなってくると茎葉があまり開かなくなり、褐色化してくることがありますので注意しましょう。