
ハネヒツジゴケは林の中や林道など、湿度が高めな環境を好み、石の上や倒木の上などに群落を形成します。
ハネヒツジゴケの葉は緑色でやや褐色を帯びた光沢のあるマット状になり、這うように広がりながら枝分かれを繰り返し増えていきます。
ハネヒツジゴケの特徴

ハネヒツジゴケは一見、ハイゴケやシノブゴケなどとも見間違いやすい姿をしていますが、顕微鏡で葉の様子を見てみると葉は鋭く、ツンツンした感じが見られます。
ハイゴケは葉の先端にカールがかかることにより、乾燥すると巻き上がったり、群落に立体感が見られることがありますが、ハネヒツジゴケはそれほど立体感はなく、広がっていきます。
また広がり方はシノブゴケの仲間に似ていますが、シノブゴケほど保水力がないため、葉一枚一枚にみずみずしさが無いのでバサバサしたイメージがあるのもハネヒツジゴケの特徴と言えるでしょう。

ツンツンした感じのハネヒツジゴケの拡大写真

水々しさがあり先端がカールした感じのハイゴケの拡大写真

一番水々しさがあり保水力のあるシノブゴケの拡大写真
顕微鏡で確認してみるとこれだけ違いがあることにびっくりさせられます。
ハネヒツジゴケの好む環境と育て方

ハネヒツジゴケは適度な湿度が保てる川沿いや湿気の多い山間などの倒木に群落を形成します。
山の中などで見かけるハネヒツジゴケは腐葉土上に塊を作るようなことはあまりありません。
その点から考えられる要素として、落ち葉などが被りにくい倒木の上や石の上に群落を作るのはやはり多くの日の光を求めているものと思われます。
よってハネヒツジゴケを育成する際にはある程度の光量は確保してあげたほうが上手く育つでしょう。
また倒木の上などは水はけも良く、風通しが良いのも特徴です。そのような環境をイメージしながらハネヒツジゴケの管理を行うと上手く育てることが出来ます。