コツボゴケは低地から山地のやや日陰の湿った地上や岩の上などに見られる苔で、人家近くでは畑の縁や林道脇の日陰地にも自生しています。
コツボゴケの好む環境と特徴
写真のように胞子体を付けたコツボゴケに水滴がついた姿はじっくり眺めてみると綺麗なものです。
コツボゴケの茎は横に這うものと直立するものがあり、直立するものは高さ2cm程度で葉が多く、基部には茶色の仮根をたくさんつけます。
長く横に這う茎は5〜6cmになり、四方に広がって先端から仮根を出してそこから再び新しい芽を伸ばします。
全体的に横に這う茎の方が目立つことが多くのですが、胞子体は直立茎にでき、褐色の柄に垂れ下がった蒴をつけます。
コツボゴケの育て方と増やし方
苔の中でも日当たりの良い場所を好む苔でハイゴケなどと同じような環境に生えていることをよく目にします。
よってハイゴケ同様、湿度を保てる土の上で日当たりの良い場所を選んで移植すると上手く育つことが多いでしょう。
そのような特徴から苔庭によく利用されるほか、盆栽やテラリウムでも黄緑色の明るい雰囲気と横に這う姿がアクセントとして利用されています。
水やりは多めに与えても蒸れてしまうようなことはあまりありませんが、移植後、生育不良が見られるときは用土の再検討など排水性を良くするようにしましょう。
日当たりの良い場所を好む苔なので乾燥にも強いですが、乾燥すると葉が縮れて見た目的にも良くないので夏場は注意が必要です。
コツボコケは直立した茎につける胞子体からでも、横に伸びる茎からでも増えていくので増やしやすい苔とも言えます。