苔の種類と特徴を知りたい。
苔の種類ごとの育て方を知りたい。
育てやすい苔にはどんな種類があるのか?
小さく見分けが付きにくい苔の名前を写真付きで種類ごとに紹介しています。
また苔の中でも特徴的で育てやすい苔を中心に苔の特徴と育て方などを一緒に紹介しています。
まずは苔の種類について知ろう
私たちの身近な場所など、どこにでも生えている苔ですが、どの位の種類が存在するのでしょう。
個々の苔をご紹介する前に苔の仲間の分類や特徴についても簡単にご紹介いたします。
苔の種類は解っているだけでも世界中に約18,000種おり、その中でも日本では約1,800種の苔が報告されています。
世界中で知られている苔の約10分の1の種類が日本に生息していることになりますが、この数字が想像よりも多い割合ととるか、少ない割合ととるかは人それぞれでしょう。
しかし国内1,800種類の苔を実際に自分の目で見てみようとしたら、非常に多い数字と感じるのではないでしょうか。
ちなみに苔を大きく種類分けするとセン類、タイ類、ツノゴケ類の3グループに分かれ、それぞれおよそ13,000種、5,000種、150種とセン類が大半を占めることとなります。
苔類の中の大半を占めるセン類とはどのような苔なのでしょうか。
少々専門用語が出てきて話が難しくなるようにも思えてしまいますが、苔を理解するうえでも簡単にご説明いたします。
苔類の中の大半を占めるセン類とは
セン類では胞子が発芽すると糸状の原糸体を作り、1細胞列の原糸体は分岐して複数の芽を出します。
それに対してタイ類では糸状の原糸体は出来るがあまり発達せずに一つの原糸体に対して1つの芽しか出しません。
つまりセン類では一つの胞子から複数の植物体が出来るのです。
草花で例えると一つのタネからたくさんの花を咲かせるようなイメージです。
タイ類の植物体には茎葉体と葉状体があるのに対して、セン類の植物体は全て茎葉体で成り立っています。
茎葉体には上に伸びるように立ち上がってほとんど分枝しない直立性タイプと這ってよく分枝する匍匐性タイプがあります。
両者では生殖器官の形成にも違いがあり、直立性タイプでは直立する茎の頂端に形成されるのに対し、匍匐性タイプでは匍匐した茎の途中から生ずる複数の胞子体が見られます。
またセン類の未成熟な胞子体は緑色をしており光合成を行いますが、タイ類の若い胞子体は成熟するまで造卵器由来の組織に覆われており、蒴には気孔はなく光合成は行いません。
セン類の仮根は多細胞性で直立性タイプでは茎の下部に、匍匐性タイプでは茎の腹側から生えています。
自然の中に生えるたくさんの苔に対して、このように体の作りの細かな違いから種類を判別する手がかりとなることもあります。
それでも多くの似たような種類が存在し、さらに苔の特徴とも言える小さい体故に種類の判別はなかなか難しいものです。
その中でも比較的メジャーで採取しやすく育てやすい苔をいくつか紹介いたします。
画像で見分ける苔の種類
それでは苔の種類ごとに写真付きで育て方や特徴などを見ていきましょう。
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