
自然の中から容易に採取できることが苔育成の始めやすさの一つにもなっています。
しかし、採取してきた苔を使い苔盆栽や苔テラリウムなどをおこなっていたら、いつのまにか見知らぬ虫が苔の側で動いているなんてことも稀にあります。
虫が苦手な人でなければ摘んでポイ!もしくはそのまま共存しておけるかもしれません。
しかし、虫嫌いの人がそのような光景を目にした時には・・・苔育成そのものを嫌いになってしまうかもしれません。
そんなことにならないように苔盆栽や苔テラリウムを行う前には必ず苔を洗うようにしましょう。
採取した苔を洗う方法
自然の中から採取してきた苔には思いもよらぬものが付着していることもあります。
苔そのものを餌とする生き物はほとんど知られていない為、苔には虫は付かないと思われがちですが、餌としてではなく、隠れ家や住処として住み着く生き物は沢山いるのです。
苔はその特徴から常に一定の湿度を保つことや細かい隙間が沢山あることから外敵にも襲われにくいなど小さな生き物にとってメリットが多いものです。
そんな生き物達には申し訳ないのですが、苔盆栽や苔テラリウムを始める前にはしっかり洗ってそれらの生き物を除去しましょう。
苔の洗い方としては流水でジャブジャブでも良いのですが、バケツや瓶などに水を貼り、苔を沈めておくとその中に潜んでいる生き物は酸素不足になり、自分から出てきます。
苔の種類によって浮いてしまう苔もありますので、そのような時は軽く重しをして沈めてあげましょう 。
苔は太陽の光さえあれば水中でも生きることができる為、数日でしたら沈めておいても全く問題ありません。
その後、苔の中の生き物を除去できたら苔を取り出して苔テラリウムや苔盆栽などに使うようにします。
採取した苔の長期栽培のコツ
苔の長期栽培のコツは沢山ありますが、その中でも欠かせないメンテナンスの一つとして、採取した苔を植え込む前に行っておきたいメンテナンスについても触れておきましょう。
苔は生息している環境に順応して様々な形に変化をします。
水分の少ない場所であれば団塊を形成して水分の蒸発を防ぎ、逆に湿度が常に高いような場所では葉を大きくします。
採取した場所からみなさんの育成環境に生育の場が変化すれば、そこに順応するためにエネルギーを必要とします。
よって苔が新しい環境に順応しやすいようにしっかり光合成ができるようにしてあげましょう。
そのためには密集しすぎている苔は軽く間引いて出来るだけ多くの苔には光が当たるようにします。
また影になり、変色してしまっているような苔は環境の変化に順応しにくいため色鮮やかで元気な葉だけをうまく活かせるようにしましょう。
自分で苔の採取に行けない方や庭などに大量の苔が必要な方には通販でも天然苔は販売されています。