苔テラリウムの育て方 日々の世話や手入れなどの日常管理

2019年10月12日

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苔テラリウム

苔テラリウムや苔ボトルはガラスの中の小さな自然を感じられる置物のようですが、苔も植物である以上日々の世話が必要となってきます。

そんな苔テラリウム(コケリウム)を綺麗な状態で長持ちさせるための育て方や手入れなどの日常管理についてご紹介いたします。

苔テラリウム・苔ボトルの育て方

どんなに小さな苔テラリウム(苔ボトル)でも長持ちさせるためには日常の管理が必要となってきます。

犬や猫などのペットのように餌を与えたり、散歩に行ったり、アクアリウムのように水換えをしたりといった大掛かりな世話はありませんが、苔を生き生きと育てるためにはそれなりの世話が必要になってきます。

まず、全ての動植物が必要とする太陽の光は苔が生長するうえでも無くてはならない存在で、光源が無くなってしまったら苔も枯れてしまいます。

苔の仲間の多くは直射日光が一日中当たる場所を嫌がる植物なので、自然界では湿度が吸収できる半日陰もしくは日陰を好んで自生する陰生植物です。

そのような理由から苔の育成に対して「光を当ててあげる」という考え方が疎かになりがちですが、苔も光合成を行うことを常に頭に入れておきたいものです。

光不足では苔テラリウムも育たない

小型の容器や小瓶などで苔を育てる苔テラリウムにおいても光が無ければ苔の色合いが悪化してしまったり、枯れてしまったりするので、室内で苔の育成を楽しむ時には薄明るい日の光や照明器具が必要になってきます。

基本的には部屋での置き場所に配慮が必要ですが、昼間の明るい時間帯に窓辺近くの場所に置き、適度な光を当ててあげれば問題なく育てることはできます。

また季節により置き場や置く時間帯を変える必要があり、夏場に一日中太陽の光が容器に当たる場所に置いてしまうと容器内が蒸れたり、容器内の温度が過剰に上昇してしまい苔が枯れてしまうので直射日光が長時間当たる場所には置かないようにしましょう。

仕事の都合や外出などで日中の管理が難しい時などは無理に窓辺などに置かずに室内の涼しい場所で管理するようにしましょう。

そのような時は近年普及しているLED照明器具などとタイマーを連動させて使うことで毎日規則正しい時間に光を与えられるので管理が非常に楽になります。

この方法はアクアリウムにおける水草育成などで用いられる方法ですのでアクアリウムショップなどで探してみると必要な用品を簡単に見つけることができます。

照明器具を使用するときの注意点としてはLED照明であればさほど心配はいらないのですが、通常の電球や蛍光灯を使用する際には照明熱が発生するためあまり近づけすぎると容器に熱がこもってしまいますので設置距離に配慮が必要となってきます。

ボトルや容器内の湿度管理が重要

密閉性の高い容器であれば数回の霧吹きでも長期的に湿度が保てるので問題ないのですが、蓋の無い容器での苔テラリウムでは苔が乾燥しやすくなりますのでそれなりの管理が必要になってきます。

蓋の無い容器を使用する場合には底床土壌に水分をしっかりと吸わせておき、適度に水分を蒸発させながら苔の湿度を保つ方法があります。

また、乾燥しやすい時期などにはサランラップなどで簡易的な蓋をしてあげるのも効果的です。

容器内の通気性や風通しも忘れずに

湿度を保つことと通気性は一見矛盾しているように思われるかもしれませんが、苔の好む環境は湿度が高く風通しの良い場所なのです。

ただひたすら高湿度だけを意識して管理していると苔が蒸れてしまい、調子を崩す原因にもなってしまうのです。

自然界での苔は適度な風の流れを感じながら空気中の二酸化炭素を吸収して光合成を行い、ゆっくりと生長しています。

そのような面から考えても容器に入れた苔にも新鮮な空気を送り込んであげなければなりません。

蓋つきの容器は密閉性が良く湿度管理には最適なのですが、空気の流れを考えると蓋なし容器に比べてどうしても劣る点があります。

最低でも1週間に2、3回は蓋を開けて新鮮な空気を送り込んであげましょう。

この時にガラス瓶の周りに付いた水滴などをキッチンペーパーなどで拭き取ってあげることで容器も綺麗になり鑑賞しやすくなります。

もし、湿度の維持と通気性の関係で悩んでしまうような時には苔の好む環境を今一度考えてみましょう。

苔が駄目になる環境とは異常な高温と高湿が合わさった状態であり、極端な言い方をすれば蒸しあがってしまう状態です。

容器の中がどうしても高温になりがちな時には蓋をせずに通気性を優先しましょう。

また、冬場などの気温が下がる時期にも過度な加湿は苔を駄目にする原因になることも覚えておきたいものです。

苔が光合成を行うのに最適な環境を維持するために色々と工夫をしてみるといいでしょう。

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