苔盆栽のスナゴケは日光に強いって本当?屋外管理の注意点とは?

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苔盆栽のスナゴケは日光に強いって本当?屋外管理の注意点とは?

スナゴケは「苔」という言葉から多くの人がイメージするようなじめじめとした日陰の植物とはまったく異なる性質を持っています。

砂池や岩場など、水はけや日当たりが良好な場所を選んで自生する苔で、河原や山の明るい場所でよく生育し、直射日光にも強いのが特徴です。

よって苔盆栽を日当たりの良い場所に置きたい場合には、スナゴケを使用するのがおすすめです。

この性質はほかの多くの苔とは一線を画すもので、苔盆栽の素材としてもユニークな存在といえます。

ではなぜスナゴケはそれほど日光に強いのでしょうか。

スナゴケが日光に強い理由

苔植物は太陽の光を受けて光合成を行いますが、高等植物とは異なり、紫外線や熱から身を守るクチクラ層と呼ばれる細胞組織を持っていません。

そのため苔は体内に水分が残ったまま異常な高温にさらされると蒸れてしまい、細胞破壊が起きてしまいます。

こうしたことにならないように苔は太陽の特性を上手く利用して気温が上昇する時には乾燥して耐え忍んでいます。

スナゴケはこの「乾燥して耐える」能力が他の苔より際立って高く、乾燥した場合は休眠状態となり葉がチリチリと萎縮した状態となりますが、給水することで再び葉を広げみずみずしい姿に戻ります。

こうした特性から、直射日光や暑さ寒さにも強く、苔の生育環境として厳しいといわれる屋上の緑地素材としても利用されており、ヒートアイランド現象の抑制に期待されています。

都市緑化の現場でも活用されるほどの耐性を持つスナゴケは、確かに苔の中では日光に強い種類だといえます。

ただし「日光に強い」という評価をそのまま鵜呑みにして管理すると思わぬトラブルを招くことになります。

屋外管理でもっとも気をつけたいのが夏の蒸れ

直射日光には強いですが、蒸れには弱いため夏場の水やりには注意が必要です。

これがスナゴケの屋外管理において最も重要なポイントです。

強い日差しの下でも生き延びる力を持ちながら、水分と熱が同時に加わる「蒸れ」という状態には非常に弱いという、一見すると矛盾しているようにも思える性質を理解しておく必要があります。

スナゴケの土が常に湿っていると内部で蒸れを引き起こし、茶色くなってしまうことがあります。

そのため、夏の高温時には水やりの頻度や量に注意が必要です。

また、直射日光の強い時間に水やりをするとスナゴケの内部で蒸れを起こして弱ってしまうので避けましょう。

特に夏場は蒸れによって茶色く変色してしまうので、なるべく夜か早朝に水を上げるようにしましょう。

水やりの頻度と季節ごとの管理

毎日の水やりは必要なく、週に1回ほどで十分です。

乾燥への耐性があるスナゴケにとって、過剰な水やりは大敵です。

過度な水やりは、苔が黒くなる原因となるため、毎日水やりをするのではなく、風通しが良い環境の中で育てることが大切です。

水やりのタイミングは、夏は必ず日が落ちてから行ってください。

朝昼に水をやると苔が蒸れるため避けてください。

冬は午前中に撒くのが好ましく、春秋は特に指定はありません。

夏の高温時には成長を止め、暑さにより少し弱ったように見えますが、給水はしっかりと行ってください。

見た目が弱っているからといって、日中に水を大量に与えてしまうと逆効果になります。

あくまでも涼しい時間帯を選ぶことが肝心です。

置き場所と風通しが重要

スナゴケやハイゴケは比較的日当たりに強いですが、多くの苔にあてはまることとして、夏場の蒸れには弱いので、風通しの良い場所が適しています。

屋外で管理する際は、ただ日当たりが良ければいいというわけではなく、空気がよく動く環境かどうかも同じくらい重要です。

植えた直後は、直射日光や風が強く当たる場所は避けてください。

暗く湿った場所は苦手なため、時間をかけて徐々に明るい場所に移動させてあげましょう。

新しく植え付けた直後のスナゴケはまだ環境に慣れていないため、いきなり強い日光に当てるのは禁物です。

環境の急激な変化は苔全般にとってダメージになりやすいため、段階的に慣らしていくことが大切です。

また、真夏の一番気温が高い時間帯に急に屋外に出して日光浴をさせるのはあまりおすすめできません。

日差しが強い時には遮光ネットを利用したり、直射日光が当たらない半日陰のような場所で管理するようにしましょう。

用土の選び方が状態を左右する

スナゴケは湿度が高い場所が苦手なので、砂混じりの水はけのいい土を作ることがポイントです。

しかし、水はけのよすぎる土だと大雨や散水で苔が動いてしまい苔が生育しないので注意が必要です。

用土は川砂と赤玉土を半々の分量でちょうどよいです。

また、スナゴケ栽培用の土を自分で配合するときは、黒土5:川砂3:バーミキュライト2:ピートモス1をよく混ぜて、用土の表面を平らにします。

ピートモスは保水性が高いため入れすぎると蒸れの原因になりますので、あくまで少量にとどめることが重要です。

茶色くなってしまったときの対処

スナゴケが茶色くなる原因として多いのが、乾燥によるものと日照不足によるものです。

適度な水やりと日当たりの良い場所で管理することにより、緑の新芽が生えていきます。

一度茶色くなった苔は緑に戻りませんが、新芽が出ることにより緑の部分が多くなります。

茶色くなった部分をすぐに取り除いてしまいたくなる気持ちはわかりますが、焦らずに管理を続けることで回復の兆しが見えてくることがあります。

また、水道水にはカルキが含まれており、カルキは苔が変色する原因となります。

地域によって濃度が違いますが、濃度の濃い地域ではすぐに変色することがあるようです。

汲み置いた水を日の当たる場所に1日置いておくとカルキが抜けて、苔にも優しい水になります。

スナゴケが日光に強いというのは確かな特性ですが、それは「どんな環境でも放っておける」ということとはまったく違います。

自然界でスナゴケが好む環境、すなわち風通しよく水はけのよい明るい場所を意識して再現することが、屋外での健全な管理の基本となります。

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