
まず正直なところをお伝えしておきたいと思います。
庭からゼニゴケを完全に排除することはできませんが、少しずつ環境を変えて生えにくくすることはできます。
4億年以上もの歴史を持ち、何度の大量絶滅も乗り越えてきた植物ですから、それも当然かもしれません。
ただ「手に負えない」というわけでもなく、正しい方法と根気を組み合わせれば、実用上はほぼ問題のないレベルにまで抑え込むことは十分に可能です。
大切なのは、一時的な駆除と環境の根本的な改善を組み合わせるという考え方です。
普通の除草剤は効かない
最初に多くの人がつまずくのが、除草剤選びの間違いです。
通常の雑草用除草剤は葉や茎を枯らす成分が含まれていますが、ゼニゴケは構造が異なるため、効果がほとんどありません。
それどころか、競合となる他の雑草が全て枯れてしまうため、一面をゼニゴケが覆ってしまうこともあります。
よかれと思って撒いた除草剤が、むしろゼニゴケの増殖を助けてしまうという皮肉な結果になりかねないのです。
同様に塩をまくと配管や建物の基礎部分が劣化する可能性があり、雨が降った際に周辺の田んぼや畑に流れると大きなトラブルに発展します。
塩を使う方法はインターネット上でも見かけますが、後々のリスクを考えると避けるべきです。
専用の駆除剤を使う
ゼニゴケを駆除する方法として最も有効なのは、ゼニゴケ専用の薬剤を利用する方法です。
市販されているゼニゴケ専用の駆除剤には大きく分けて三つのタイプがあり、それぞれ特性が異なります。
液体を薄めて使う希釈タイプは即効性があり、散布後数日で枯れ始めますが、効果の持続性はあまりありません。
顆粒タイプはピンポイントで使用でき効果の持続性はありますが、即効性はなく浸透するまで時間がかかります。
スプレータイプは希釈の手間なく使えて即効性もある反面、こちらも持続期間は短めです。
なかでも食品原料ベースの成分を使った製品は、農薬はもちろん化学合成物質を一切含有しておらず、人はもちろん環境にも優しい点が特徴で、花壇や家庭菜園の近くで使用する場合にも安心感があります。
散布後1〜4日で変色が始まり、2週間ほどで跡形もなく枯れたという実際の使用者の声もあります。
薬剤を使わない駆除方法
花壇の中など薬剤が使いにくい場所には、家庭にある素材を活用した方法が選択肢になります。
熱湯は最も手軽で環境への影響が少ない方法のひとつです。
ゼニゴケは熱湯をかけると簡単に枯れます。
ただ、広範囲だと難しく、最初に枯らした部分にまた生えている可能性もあるため、小さな範囲限定で行った方がよいでしょう。
酢(木酢液・竹酢液を含む)も有効です。
木酢液・竹酢液は強酸性で、ゼニゴケは酸性の土壌を好む植物ですが、この強酸性には耐えられないので駆除方法としては有効です。
ただし雨で流されやすく、強い臭気を発するため、集合住宅のバルコニーなどでの使用には近隣への配慮が必要になります。
消石灰や苦土石灰も有効な選択肢です。
石灰を使うメリットのひとつは即効性と持続性があることです。
駆除後に石灰を撒くとゼニゴケは数日で枯れ始め、さらに土壌がアルカリ性に変わることで、その後のゼニゴケの発生を抑えることができます。
ただし周辺の植物にも影響を与えることがあるため、酸性土壌を好む植物の近くでは注意が必要です。
物理的に剥がす方法は即効性という点では優れていますが、物理的に剥がす方法は一時的な対策として有効ですが、根本的な解決にはなりません。
表面をひっくり返しても胞子が土に残っているため、時間が経つと再び繁殖してしまいます。
剥がす作業は枯らした後のゼニゴケを取り除く際に組み合わせると効果的です。
なぜ駆除しても再び生えてくるのか
何度駆除してもいつの間にか復活しているという経験をお持ちの方は多いと思います。
その理由のひとつは、ゼニゴケは湿気の多い環境を好みますが、一度乾燥しても完全に死滅するわけではありません。
たとえ表面が枯れても根の部分が残っていると雨が降ったタイミングで再び活性化します。
また胞子や無性芽が土中に残っていれば、条件が整ったときに新たな個体が育ち始めます。
つまり目に見える部分を取り除くだけでは、問題の解決はできていないのです。
再発を防ぐ環境改善が本当の解決策
一度駆除しても条件が整っていれば翌年にはまた生えてきてしまいます。
そのため、根本的な解決には土壌改善、環境改善の必要があります。
水はけの改善は最も重要な対策です。
一度掘り返して土を柔らかくしたら、水はけがよくなるようにバーミキュライトや鹿沼土、腐葉土などを混ぜ込んでもよいですし、土が柔らかくなるだけでもゼニゴケが生えにくくなります。
地面に傾斜をつけて排水路へ水が流れるようにするだけでも効果があります。
砂利を敷くことも実用的な方法です。
砂利のようなものを土に混ぜるか敷くことで水はけがよくなり乾燥した土壌になります。
湿度がコントロールできればゼニゴケを枯らすことができます。
見た目も整い、防犯対策にもなるという一石二鳥の効果もあります。
土壌のpH管理も長期的な再発防止に欠かせません。
土壌が酸性になるとゼニゴケにとっては絶好の環境になってしまいます。
特に雨の後など水分を多く蓄えた土は、より酸性に傾いていきます。
定期的に石灰を混ぜ込んで土壌をアルカリ寄りに保つことで、ゼニゴケが好む酸性環境を崩すことができます。
日光と風通しを確保することも大切で、不要な枝葉を剪定して日が届くようにしたり、鉢植えの間隔を広げるといった工夫が有効です。
広範囲に広がってしまったケースや何度対策をしても再発が止まらない場合は、外構リフォームや排水対策を兼ねた施工を業者に依頼するのもよいでしょう。