庭に苔を生やしたい 初めての苔庭作りと日常管理

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苔庭づくり

苔庭と聞くとどのような庭を連想するでしょうか。おそらく多くの人が手入れの行き届いた素晴らしい庭園をイメージするはずです。

確かに書籍やインターネットでも苔庭を探してみると素晴らしい写真や画像が多く掲載されています。

そんな素晴らしい苔庭ばかりを見ていれば「こんな庭、初心者の自分には作れない。」「手入れが大変そう。」そんな思いが頭をよぎり、なかなか苔庭作りには取り組めないのではないでしょうか。

しかし、少し視点を変えて庭全体では無く、坪庭程度から始めてみると意外と簡単に始められるのも苔庭の特徴の1つです。

初心者が始めやすい苔の坪庭とは

坪庭

京都や奈良などでは古来より狭くて限られた敷地の中に坪庭が造られてきました。

また都心部などの住宅事情ではちょっとした庭のスペースやベランダでガーデニングを楽しんでいる方も多いようです。

そのようなちょっとしたスペースを利用して苔庭を造ってみるのも面白いものです。

苔庭作りは苔盆栽や苔テラリウム作成と同様にまずはイメージを固めながらデザイン画を描くことから始めましょう。

配置する石や植栽する草木を書き入れ、コケを張る位置を大まかに決めます。

苔庭デザインのポイントは奥を高くして手前にくるほど低くなるように起伏をつけることです。

そうすることで水はけや見栄えが良くなります。

従来の枠にはまらない自由な空間を創造するのも一興ですが、初めて造る苔庭は、昔から庭の景観を造るために用いられてきた技巧的な美を真似てみると失敗が少なくなるでしょう。

苔庭に向いているお勧めの苔

ある程度苔庭のイメージが固まったら次はそこに使用する苔選びです。

苔庭にはどんな苔でも使用できるわけでは無く、その環境に応じて向き不向きがあります。

苔庭を造る場所の環境にもよりますが、コケの品種は基本的には丈夫で管理しやすいものを選ぶようにしましょう。

ホソバオキナゴケやアラハシラガゴケは半日陰を好む比較的丈夫な苔で、ちょっとした日陰でも育つので毎日の水やりが大変だという人にも育てやすい苔です。

また、日当たりの良い場所であれば苔の中でも日当たりの良い場所を好むスギゴケやスナゴケがいいでしょう。

環境に適した苔を選んだら苔の植え付けになりますが、苔の植え付けに関しては苔の増やし方と植え方のページをご覧ください。

苔庭の日常管理

苔庭の日常管理には大きく分けて3つの要素が挙げられます。

まず1つ目は乾燥状態の管理で、苔の育成は空気の水分量に大きな影響を受けます。

苔を植え付けた当初は毎日の水やりは欠かさずに行うようにしましょう。

ある程度環境に馴染んで落ち着いてきたら水やりの回数を少しずつ減らしていくようにしましょう。

しっかりと苔がその環境に馴染めば水やりをしなくても雨だけで生長するようになります。

次に必要な要素は日照条件であり、コケにとっては木漏れ日程度の光量が最適です。

直射日光が当たる場所でも育つ丈夫な品種もありますが、強い西日が当たるような場所であればヨシズなどをたてて日よけをしましょう。

最後の要素は温度条件となり、温度の条件は極端な高温や低温でなければ問題はありませんが、湿度との関係で起こる蒸れはコケを枯らしてしまう一番の原因となりますので注意が必要です。

苔が蒸れないようにするには風通しの良い環境で育てることと、真夏の日中に水やりをしないことが重要です。

真夏の暑い時間帯などは特に水分が必要になるように思われがちですが、暑い時間帯に水を与えるとその水が高温になり、蒸れの原因となってしまいます。

このように苔庭の管理は乾燥条件・日照条件・温度条件の三要素をしっかりと管理していけば失敗することは少なくなります。

苔の刈り込み

苔は多年生でその多くはある一定の大きさになるとそれ以上は生長せずに群生します。

よって芝生などのように頻繁な刈り込みは必要ありません。

しかし苔の中にはスギゴケのように毎年少しずつ伸びていく種類の苔もあり、あまり伸びすぎると倒れこんで見栄えが悪くなるばかりか、倒れた苔が日光を遮断して新芽の生育を阻害します。

また、表土を覆って蒸れやすくなるので次第に衰退していき、やがては苔庭に植栽した全てのコケが枯れてしまいます。

そこで徒長する品種は倒れこむくらいに伸びたら地際から刈り取って再生させるといいでしょう。

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-苔の育て方